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アルコール検査と関連法規

注)このページに関する内容は全て「ウィキペディア フリー百科事典」からの引用です。
内容は日々更新されていますので原本
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アルコール検査とは、その人が自動車、鉄道、船舶などの輸送機関の運転にとり有害な酒気を帯びていないか検査することである。
警察海上保安庁により、呼気による検査が行われる。「酒気帯び」または「飲酒」と判断されれば、刑事罰を含む処分が科せられる。

検査の種類

飲酒検問

警察による飲酒検問の場合、異なる市区町村を結ぶ、交通量がそう多くない幹線道路(その多くは国道以外)で行われている。
特別警戒や取締などでは交通量の多い国道やバイパス路線などでも行うことがある。
時間帯は、飲酒検問の多くは夜間から明朝であり、運行時間外のバス停など一部広くなっている箇所を選定して行われている。

方法は、3台程度を一組として捌いてゆく。
進行方向右側に警察官が立ち、肩に懐中電灯をかけて運転手に、例えば「お急ぎのところ申し訳ありません。
年末警戒で飲酒運転の検問を行っております。お仕事帰りですか?」のように声をかけてゆく。
このとき、運転者と短い会話を交わすようにしている(吐息のアルコール臭をチェックする為)。
何事もなければ「ご協力ありがとうございました、安全運転でお帰りください」というように送り出される。

肩に懐中電灯をかけているのは手元を照らすだけではなく、
飲酒運転以外の他の犯罪に関して車内に不審な物品がないかどうかや、
運転者の顔などを照らして酒気帯びの状態を見るため、などの目的をもっている。

交通検問自体は法律上はあくまで任意とされており、交通検問を無視したからと言って直ちに逮捕・処罰されることはない。
しかし、交通検問を無視したり拒否したりすれば、警察の判断により犯罪の嫌疑ありと見られ、
警察官職務執行法第2条により任意の職務質問や任意同行を求められるだけであり、
警察に対して何か反抗を示したい趣味がある訳でもない限り、
一般人にとっては時間の無駄である。詳細は交通検問職務質問を参照。

また、道路交通法第67条第2項には、「車両等に乗車し、又は乗車しようとしている者が
第六十五条第一項の規定に違反して車両等を運転するおそれがあると認められるときは、
警察官は、次項の規定による措置に関し、その者が身体に保有しているアルコールの程度について
調査するため、政令で定めるところにより、その者の呼気の検査をすることができる。」とあるため、
警察の判断により酒気帯びのおそれがあると判断されれば、アルコール検査は強制検査となり、
拒否した者に対しては罰則(三十万円以下の罰金)も適用され、現行犯逮捕ということにもなりうる。
もっとも、あくまで検査を拒む者に対して有形力を行使して無理やり検査をすることはできず、
その場合は裁判所による身体検査令状が必要である。

もっとも、憲法の関係からこのアルコール検査は刑事上の手続でなくあくまで「酒気帯び運転の予防」が目的なので、
検査を求められたときに同乗者が代わって運転したり、運転を取り止める場合
(要するにこれから酒気帯び運転をするおそれがないという状態に至っている場合)には検査に応じる法的義務はない。

なお、アルコール検査を拒否したことによって運転免許の行政上の処分には影響しないが、
拒否してもその後の身体検査令状に基づく検査等によって酒気帯び運転等であったと認定された場合は当然罪は重くなるし、
運転免許の行政上の処分をもうけることになる。

飲酒運転いんしゅうんてん)、飲酒操縦いんしゅそうじゅう)、とは、飲酒後にそのアルコールの影響がある状態で
車両、航空機または船舶等を運転または操縦する行為。
一般に、飲酒により血中または呼気中のアルコール濃度が一定数値以上の状態で、運転または操縦することである。
飲酒運転は道路交通車両等の場合で、鉄道車両、航空機、船舶等の場合には飲酒操縦と言う。

概要

酒に含まれるアルコール(エタノール)は、中枢神経系に作用し脳の神経活動を抑制(麻酔作用)する物質である。
飲酒は、運動機能の低下、理性・自制心の低下、動態視力・集中力・認知能力・状況判断力の低下等を生じさせる。

このため、日本においては、道路交通車両等の場合は道路交通法第六十五条第一項[2][3]で「何人も、
酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と規定されており、違反は取締りの対象となる。
同法上の「車両等」には自動車やオートバイ(原付含む)だけでなく自転車等の軽車両、さらにトロリーバス、路面電車も含まれる。
鉄道車両の場合には、鉄道に関する技術上の基準を定める省令第十一条第三項[4]軌道運転規則第六条の二第二項[5]
無軌条電車運転規則第二条の二第二項[6]により、飲酒操縦[7]が禁止されている。
航空機については航空法第七十条[8]に、船舶等については船舶職員及び小型船舶操縦者法第二十三条の三十六第一項[9]
それぞれ規定があり、飲酒操縦としてそれぞれ禁止されている。

日本では交通飲酒検問等により飲酒運転が検挙された場合、後述の酒気帯び運転であって交通事故の発生が無い場合には、
飲酒運転罪のみで逮捕されることは少ない(後述の酒酔い運転では多い)が、
米国をはじめいくつかの国では、身体能力に影響する物質として、酒類も覚醒剤等の向精神薬と同じ定義とし、
薬物等の影響下での運転」(DUI)として基準を設け、DUIの基準を超えた場合は刑事事件となり、
飲酒運転のみでも逮捕勾留される。

飲酒運転の種類(日本)

日本の道路交通法では、違反行為として酒酔い運転酒気帯び運転に分類される。
警察
による飲酒検問での摘発、あるいは交通事故の発生等による発覚などがある。

なお、自転車を含む軽車両を飲酒運転した場合には、酒酔い運転の場合は自動車・オートバイと同様の法定刑が適用される。
酒気帯び運転の場合、刑事罰はない。また、軽車両に運転免許制度は無いので、運転免許の行政処分の対象にはならない。
その他の責任(交通事故を起こした場合の刑事責任や、全般的な民事責任および運転者以外の者の責任など)については、
自転車等といえども、責任を問われる。

行政処分

酒気帯び運転は、2002年(平成14年)5月末までは呼気中アルコール濃度0.25 mg以上(注1・以下同)で違反点数6点となっていたが、
現在は0.15 mg以上で違反点数6点、0.25 mg以上で違反点数13点と、より厳しい基準へと変更されている。

また、1つの行為で道路交通法の複数の規定に違反することとなった場合には通常、最も重い行為の違反点数等が適用されるが、
酒気帯び運転時に違反または事故を起こした場合には、酒気帯び点数が(実質的に)加重された違反点数となる。そのため、
0.25mg以上の酒気を帯びたうえで、重大とはいえないような違反をした場合、初の違反であっても即座に免許の取消になる。

(注1)0.25 mg / 0.15 mg 等は、1リットルの呼気中のアルコール濃度(ミリグラム毎リットル)であり、
血中アルコール濃度については法令上、0.5 mg / 0.3 mg の血液1ミリリットル中のアルコール濃度(ミリグラム毎ミリリットル)がそれぞれ対応する。
なお、違反点数6点となる呼気中アルコール濃度 0.15 mgは、ビールを少し飲んだだけでも軽く超える濃度である。

酒酔い運転は、2002年(平成14年)5月末までは違反点数15点となっていたが、現在は25点であるため、
これだけで即座に免許が取り消される。

酒気帯び運転との違いは、アルコール濃度の検知値には関係なく、
「酒に酔つた状態」具体的には「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」である場合に、該当する。
具体的には、歩かせてふらつかない、視覚が健全に働いているかなど、運動・感覚機能が麻酔されていないか、
また言動などから判断・認知能力の低下がないかなど、総合的に判断される。(内規で判断基準が存在する)。

交通違反をして免許取消しの対象者になった場合、意見の聴取によって処分内容が減免される場合もあるとされているが、
実態としては減免はあり得ないと考えてよい。[10]が、酒気帯び運転又は酒酔い運転が絡んでいる場合は確実に免許取消し処分となる。

なお、自動車の使用者(安全運転管理者等も含む)が運転者に飲酒運転を下命しまたは容認して運転者が飲酒運転をした場合には、
6ヶ月間当該自動車を運転禁止処分とする行政処分も出される。

刑事罰

酒酔い運転の場合、2002年(平成14年)6月1日からは罰則が「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」へと厳罰化された
(2002年(平成14年)5月末までは「2年以下の懲役又は10万円以下の罰金」)。酒酔い運転をした場合、
他の違反・事故がなくとも、多くは現場で逮捕され監獄に留置される。

酒気帯び運転の場合、2002年6月1日からは罰則が「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」へと厳罰化された
(2002年5月末までは「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」)。なお、自転車を含む軽車両の場合は適用除外となる。

また、明らかに飲酒運転している状態で飲酒検知を拒否した場合も、多くは逮捕され監獄に留置される。

自動車の運転に関し、運転者に飲酒運転を下命しまたは容認した、自動車の使用者(安全運転管理者等も含む)も処罰される。

交通事故の場合

飲酒検問でなく交通事故の発生により酒酔い・酒気帯び運転の事実が発覚しまたは確認された場合には、より厳重な罰則が取られる。

例として、死亡事故を起こした場合において酒酔い運転だった場合には違反点数45点が科せられ、
道路交通法第88条第1項に定める運転免許(再)付与の欠格期間が5年となる
(仮に5年以上の欠格期間を過ぎたとしても、過去の違反歴が悪質であれば、公認自動車教習所での教習が拒否されることがあり、
その場合免許の再取得がより困難になるおそれがある。)。

また、業務上過失致死罪、特に悪質な場合は危険運転致死傷罪(単独で最長20年の有期懲役)として逮捕・収監・起訴され、厳罰に処される。
たとえ被害が人身傷害事故や物損事故に止まったとしても、酒酔い・酒気帯び運転であった場合には逮捕され収監される。
自転車を含む軽車両を飲酒運転して死傷事故を起こした場合も、通常は過失致死傷罪に問われるところ、
程度によっては重過失致死傷罪に問われうる。

民事責任

飲酒運転により事故を起こした場合、交通事故の損害賠償の過失割合について、通常よりも飲酒運転者の過失を大きく取られる。
具体的には酒気帯び運転の場合は「著しい過失」、酒酔い運転の場合には「重過失」があるものとされ、過失割合の修正要素として斟酌される。

飲酒運転により事故を起こしたために自動車保険の賠償責任保険が支払われない事は、被害者保護の観点から無いとされる。

ただし、搭乗者保険や車両保険などは、飲酒運転事故は自招損害であるものとして免責(保険金が支払われない)とされている。
また、慣行として、飲酒運転事故を起こした被保険者とは自動車保険の契約継続を認めない保険会社も多い。

事故を起こした運転者に使用者がある場合は、使用者責任を問われ、連帯して賠償責任に服するのが通例
(なお自動車の運行供用者責任とは別個である)。
自動車の使用者等が運転者に飲酒運転を下命しまたは容認して運転者が飲酒運転をした場合にも同様である。

社会的制裁

後述の福岡飲酒運転事故以降、自治体や大企業では、飲酒運転をした職員や社員等は原則として即懲戒免職(また懲戒解雇)とする所が、
以前よりもさらに増えて来ている。

さらに、飲酒運転をした者に消極的にでも職員・社員等が関わった場合(飲酒勧誘、同乗など)にも、
免職を含む厳正な処分を行うとする自治体等も増えてきている。

運転者以外の者の責任

飲酒運転は運転者(飲酒運転を下命または容認した運転者の使用者を含む)が道路交通法違反で罰せられるが、
飲酒運転を幇助することも罪に問われる。相次ぐ飲酒運転の死亡事件のため、世論やマスメディアの動向に併せて、
警察も幇助犯の厳格な取り締まりに乗り出している。

幇助犯には、飲酒者を励まし飲酒または飲酒運転の意思を強化するなど
心理的に飲酒行為または飲酒運転行為を促進した全ての行為が該当する。
推奨、容認など手段、方法は問わない。具体的には、

以上に挙げた作為または不作為も幇助となりうる。

つまり、飲酒運転者の飲酒または飲酒運転に消極的にでも関わった場合、飲酒運転(事故)の幇助犯として処罰される。

なお、積極的に関わった場合、例えば飲酒運転となる行為を要請・請願・指示したり(教唆犯)、
Aが自ら所有・使用する車を飲酒者Bに運転させたり(共同正犯)した場合には、飲酒運転(事故)の主犯と同程度に処罰される
飲酒運転(事故)は重大な犯罪であり、その重大な犯罪に少しでも積極的にでも消極的にでも関わった人間は共犯であり、
等しく処罰されると言う、善良な一般的常識の観点に立ち返る必要がある。

刑事事件として共犯も処罰の対象となりうるに止まらず、飲酒運転事故の民事責任も、
同様に共同不法行為として連帯責任として賠償責任を負う事となる(民法719条)。

また、共犯者が運転免許を受けていた場合にも、実行者の飲酒運転行為・飲酒運転交通事故により、
共犯者の運転免許に対しても違反行為の行政処分として免許停止・免許取消等の不利益処分がなされる。
(道路交通法上、違反行為の共犯を運転免許の行政処分の対象から除外する事は法律で予定されていない。)


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